第8章 無力少年は立ち上がる
「一くん、は子供が産めない。それでもと結婚する気あるか?の傍にいてくれるか?」
ハッとした
この人たちが聞きたかったのはこの部分だ
結婚なんてもっと先の未来で
今は、結婚なんてどうでもよくて
ただの傍に居られればそれだけで十分だった
でも、そうじゃないんだ
そうじゃなくて……
「俺はと結婚したい。一緒にいたい」
一緒に生きたい
と一緒にこれからもずっと生きていたい
は障がい者で
きっと生きていれば変な目で見られることもあるだろう
車いす生活になって、不自由なことはたくさんある
だからこそ、支えてやりたい
俺がいつもあいつに支えられているように、俺もあいつを支えたい
今度は俺がを支える番なんだ
の両親は、涙をこぼしながら何度もありがとうと言った
でも、お礼を言うのは俺の方だ
を産んでくれてありがとう、と