第4章 はじめてのデート
『どこに行こっか』
「飯食わないか?腹減った」
『じゃあそうしよっか』
「肉食いてえ」
『すごいアバウトだね。ファミレスがいいかもね』
肩を並べて、俺達はファミレスへと向かう
席に案内され、座る
俺はデラックスデミグラスハンバーグで、はオムライスを頼んだ
飯を食いながら、どうでもいい話をして笑いあった
今ごろ、白鳥沢は決勝を行っているだろう
それなのに俺は彼女とデートをしている
もしかしたら腑抜けていると言われるかもしれない
でも、そう思われても構わない
今だけ、の優しさに甘えたかった
彼女と過ごす時間を大切にしたいんだ
「俺が払うから」
会計の時、2人分の金を払う
はあわてていたが、男の意地ってやつだ
有無を言わせず、2人分払う
『お金返すよ?』
「いいんだよ、俺に甘えろって。俺もお前に甘えてんだから」
『そうなの?』
「………おう」
顔を覗き込んでくる
やめろ、見るな、今俺きっと顔赤い
なんか、自分でもわかんねえけど、恥ずかしい
なんだよ、これ
くそっ
飯を食い終わって、その後何をするか考えていなかったが、ブラリブラブラと適当に服や本屋など見て回る