第18章 思う想いと重い思い
それに嫉妬していた時期もあった
もしかしたら俺と付き合う前は松川と付き合っていたんじゃないかって
でも、あいつは言っていた
「1年の時から好きだった」って
だからそれはないなと気づいた
じゃあ、なんであんなに仲がいいんだ?
気になって、以前聞いてみた
「仲がいいんだな」
その言葉に松川は盛大に笑っていた
笑う要素がどこにあるかわからなくてムッとした
「悪い」と言いながらもその肩はいまだに震えていた
「あいつに相談されてたからな」
「は?」
「恋愛相談」
ポンと、肩を叩かれた
それで納得がいった
だからこいつら仲がいいのか、なんて
自分の単純な脳がそう言っていた
自分の部屋のベッドにダイブし、スマホを開く
するとからLINEがきていた
"告白された。全然気が付かなかった"
"どうしよう。松川君を傷つけちゃった"
俺は、それを読んですぐに返信ができなかった
なんて返せばいいかわからなかった
きっと今頃泣いてるんじゃねえかな
俺がひねり出した回答は、ありふれたもので
それが気休め程度にもならないことは嫌って言うほど理解していた
"大丈夫だ"
何が大丈夫だというのか
でも、それしか思いつかなかった
松川のLINE画面を開く
通話ボタンを押そうとして、画面を閉じた
明日、直接話そう
そう思った
まぁ、そんなに重く考えることもない
大丈夫だ
これしきのことで俺達の間になる「何か」は崩れたりしない