第17章 あなたを好きになって
松川side
「好きです」
たったその一言が言いたくて、言えなくて
でもそろそろこの気持ちお別れをしなければ、と
そう思った
* * * * *
月日が経って、俺たちは2年から3年となった
とくに何がどう変わった、なんてのはなかった
強いて言えばクラス替えだろうか
見事に俺、及川、岩泉、花巻の4人はばらばらのクラスになった
は花巻と同じクラス
一年前まで岩泉と同じクラスだったのもあって、岩泉と離れるのが寂しいという顔をしていたが、
でも、知り合いがいると知った時は安心したような笑みを浮かべていた
入学式やらなんやらあって、新学期が始まって一週間がたったある昼休み
俺は、ある女子に呼びだされた
告白、なんだろうな
女子に呼ばれた中庭へと行くと、案の定だった
「私、ずっと松川君のこと好きだった」
顔を赤くしちゃってかわいらしいこと
でも、悪いな
俺は今、誰かと付き合う気なんてないんだ
「松川君が振り向いてくれないの知ってる。さんが好きなんでしょ」
見えげてくる彼女の目は少し潤んでいた
いや、そんな顔されても俺どうも思わないから
アイツだったら別だけど
あー…なんだろう、この感じ
俺が性格悪いのもあるんだろうけど、
この女子はダメ、俺の苦手なタイプ
直感がそう言ってるから、きっとそう
「松川君はいつまで叶わない片思いをし続けるの?早く諦めた方がいいよ。辛い思いするのはいつだって松川君の方なんだから」
だからなんだよ