第2章 お試し期間
と付き合って一週間がたった
相変わらず俺らの間は、人一人通れそうだ
それを見た花巻が「お前らまじで付き合ってんのか」って投げかけてきて「一応付き合ってる」とは返した
「一応ってなんだよ。さんかわいそうだわ、まじで」
グサって何かが刺さった
でも、間違ったことは言っていない気がする
「岩泉ってさ優しいけど、ひどいよな」
「は?意味わかんねえよ」
「鈍感ってことだよ、バカ」
花巻の言葉がぐるぐると脳内を駆け巡った
鈍感……?
俺が……?
何に対して……?
と帰っている途中、話しかけてみた
「なぁ、俺って鈍感か?」
きょとんとした顔で彼女は俺を見て、そして「いきなりどうしたの」と聞いてきた
簡単に説明すると、彼女は顎に手を置き、「うーん」とうねる
『岩泉君は鈍感じゃないと思うよ』
「……」
『でもあくまで、他人に対して……だと思う。自分のことには無頓着って感じ……。無頓着っていうか、なんだろう。でも、そんな感じかな』