第2章 秘密
裾の長いパーカーは彼女が履いている短いズボンを隠し、はたから見ればパーカーだけしか羽織って居ないように見える。
本当に心臓に悪い…。
ぐっと欲望に耐えながらミルクティーを飲む俺の目の前で無防備な姿を曝け出す彼女。
柔らかそうな彼女の太ももを極力視界に入れないようにして、気を紛らわせる為にも俺はテレビのリモコンを手に取った。
映し出された画面はバラエティ番組だったようで、お笑い芸人が笑いをとろうとしたが滑っている…そんな場面だった。
ゴロゴロと寛いでいる彼女は、眠くないのか時折携帯を指先で弄んでいる。
それ以上続かない会話。
だからといって息苦しい訳でもなく、俺にとっては心地良い空間。
ただ、彼女がどう思っているかは知らないが。