第7章 大人な狡猾-ひよこ豆-
「隠すでない」
「ゃっ…はず、かし…っ、そ…な、とこ…きた、な…のに……っ」
だからもう、それはやめて…と懇願しそうになる。
嫌だ、とは言わないけれど、でも…と……。
そんな少女に男は微笑み、
「そのようなことはない。とても、愛らしい……」
そう囁き、そして……。
「それとも、嫌…か……?」
その問いには本来、何ら企図するものはなかった。
ただ、無意識に口にしたに過ぎないはずだった…が。
長老としての日々にあって、その知識ゆえに一族の頭脳の一翼を担う男の囁きは、あるいは無意識の内に紡がれた罠だったかもしれない。
そして、男すら自覚しえぬその罠に、少女は自ら…落ちた。
「ゃじゃ…な…ぃ、せんせ…だか、ら、こわ、ぃ、けど…やじゃ、な…から……っ。だから…もっ、きかな…で、ぇ……」
物慣れぬ少女には、男の問いに答えることすら恥ずかしくて堪らない。
それに、彼にもたらされるものならば、嫌なことなどありはしないのだから……。
だからもう、これ以上訊かないでほしい。
恥ずかしさのあまりに懇願する細い声音と、何よりその言葉とに、男は一瞬、くらり、とした。
この少女は今、自ら皆まで応じてしまったことに、気づいているだろうか。
いや…例え自覚はなくとも…もう、遅い。
男は猛る自らを感じながら、快楽に耐え切れずに零れ落ちた少女の涙を唇に含むと、その全てを愛おしむように触れ…蜜の溢れる場所へ顔を埋めた。
「ひっっ!んぁ、ぁ!」
がくがくと震える少女の四肢は、軽い絶頂に幾度も打ち震えては悶えるように喘ぐ。
まだ上手く啼けない稚拙ささえ愛しくて、男は甘い声を引き出そうと、少女の四肢を余すことなく愛撫し、とろとろと蕩かせていく。