第13章 雷十太と剣術
ずっと暴れている彼を見ていたら
なんかかわいそうになってきて、縄をほどいてやった
『ごめんね、みんな悪気があってやったわけじゃないんだよ』
「うそだ!!」
気持ちはわからなくもないよ
というか、すごくわかる
私は由太郎君の隣に座る
よく見てみると、かわいい顔をしてるし素直そうな子だなって思う
なんか、弥彦君を見てるみたいだ
『……由太郎君はあの人のことを尊敬してるの?』
「当たり前だろ!!先生は強くてたくましくて、俺は先生みたいな無敵の剣客を目指してるんだ!!」
『そっか。じゃあ、いっぱい稽古して頑張らないとね』
少し驚いた顔をしたあと、彼は子供らしい無邪気な笑顔を見せた
その後、私たちはいろんな話をした
好きな食べ物のや剣術の話
楽しそうに話す由太郎君
その顔を見て私も楽しくなり、笑った
しばらくすれば、緋村さんたちが戻ってきた
すると、先ほどまで楽しそうに話をしていた由太郎君は
敵を見るような目つきにかわる
そしてなぜか、弥彦君と由太郎君が勝負は勝負をする約束?をした