第3章 おでかけ
ばたばたと走り回る
すると、お風呂上がりの薫さんにぶつかった
「どうしたの、真愛」
『追いかけてくる……』
「え、何が?」
私は、薫さんの後ろに隠れる
緋村さんはニコニコ笑ったまま私と薫さんを見ている
「どうしたのよ、剣心」
「いや真愛殿が笑ったので、もう一度笑ってほしいと思っただけでござるよ」
だからって、追いかけなくてもいいと思う
薫さんは私の見方だから、助けてくれる
そう思った
「真愛笑ったの!?嘘ぉ!私も見たいみたい!!笑って!!」
この二人、同じ顔してる
怖い!!
私は、ダッシュで逃げた
追いかけてくる緋村さんと薫さん
逃げてはいるが、そこに恐怖はなかった
むしろ、鬼ごっこみたいで楽しかった
しばらく走っていれば、体力の限界も近づいてきて
最終的には、その場に倒れこんだ
「つ、疲れた……」
「そうでござるな。おなかも減ったことだし、ご飯にするでござるよ」
息ひとつ乱していない緋村さん
さすがというべきなのかな
そのあとは、夕食を食べて眠りについた