• テキストサイズ

〜虹村 修造のお話〜

第32章 -運動会-


「修造っ‼︎頑張って‼︎いけーっ‼︎」


ひかりの声が聞こえ、
オレはさらにスピードをあげた。


「修造っ‼︎抜けるよっ‼︎」




1年のときみたいだな。
あん時は”虹村くん”だったけど…。




オレは走ってるのに
つい懐かしいことを思い出していた。




そして、そのままけん先生を抜いて、
ゴールの白いテープを切った。


「やったーー‼︎」


ひかりが喜んでくれているのが聞こえる。


もちろん、光平と笑未もお袋も、
チームの皆も喜んでいた。



「悔しいなぁ。負けたよ。
なにかスポーツやってるのかい?」


「あ⁈バスケ部だけど…」


「けん先生、知らないの?
修造くん、帝光中のバスケ部だよ。
しかもレギュラーで主将!
今年も全中優勝してたしなぁ。」


「いや…もう引退して…」



つか、主将は辞めたし…



「帝光⁈そりゃ速いはずだよ。」


「お兄ちゃんすごいすごい!」


「お兄ちゃん1位だー!」




オレはそのまま席に戻ると、
他の保護者や園児からも、
ちょっとしたヒーロー扱いだった。


「修造、すごいね!おめでとう!
お疲れさま。」



ひかりも声を掛けてくれる。



横にひかりがいることに
なんだかすげぇ安心した。

/ 336ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp