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日記
涙がでませんでした

ふっとした時に
自分が泣けないことに気づく。
涙って自然に流れるはずのものなのに
一滴たりとも溢れない。


泣こうと思っても泣けなくて
焦りばかりが募っていく。


全米が涙したという話題の本を読んでも
泣けると映画を見ても
心が揺さぶられる音楽を聴いていても
涙が止まらないと言われる動画を見ても
私には何一つ響かない。

普通の人なら泣いているかもしれない。
本来なら号泣しているだろう。


けど、私は泣けなかった。


何も思わないわけではない。
自分が冷たい人だとも思っていない。
決して人の心がわからないわけでもない。


けど、私は泣けなかった。




そして、ある日、私は泣いた。

暗い真夜中に、
机の電気スタンドの明かりを灯し、
ただじっとしていた。

私はひとりぼっちだった。

朝も昼もたくさんの人に囲まれている中で
私はワタシを見失い、
夜になって
一人になると私はワタシと向き合った。


ワタシは泣いていた。
私はワタシが泣いているのを見ていた。
そして彼女は言った。
「私はワタシを必要としてくれない。
ワタシはいらない存在なんだ。」

ワタシは泣いていた。
私ができないことを彼女はやっていた。

涙が流れるのが自然であるように
泣くことが普通であるように
ワタシは泣いていた。


そして、気づけば、私は泣いていた。
「自分をごまかして笑うのが辛い。
自分を隠して生きるのが辛い。
私がワタシを必要とできないのが一番辛い。」


私は、泣いた。

[関連ジャンル] 完全創作  [作成日] 2018-12-15 18:12:55

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