第3章 第一章「任務フォーア・シュピール」
「で、気になっていたんだが父母院その袖どうしたんだ」
「あーこれね」
薫がいっているのは僕の来ているシャツの事。袖が異様なほどに長いんだよね。
まぁこれにも事情があって。
「腕輪を隠すためだよ」
魔法少年少女はその証として少年は蒼、少女は紅の腕輪を付けなければならない。で、僕は女なわけで腕をの色は紅何だよね。
紅腕輪をしているところをギルドの魔法少年に見られたらどうなると思う? 当然追い出されるんだ。だから見られないためにこうやって異様に長くしてるんだ。
「邪魔じゃないのか?」
「仕方ないよ。あ、でも二人は必要最低限フォローしないでね」
「なんでだよ!」
「千尋は信用ならないし、薫はドジってばらしちゃいそうだからね」
「何で信用ならねーんだよ!」
「じゃあ、千尋は僕を守ってくれるの?」
「……………」
「わわっ! なんで赤面して固まるのさ!」
千尋が大変! 薫なら。
「薫! どうしよう千尋が……ふえ!?」
薫が物凄く不機嫌な顔をしてるんだけどぉぉおお!? ど、どうして。
「俺様も守るし……」
「そんなこと言ってないで千尋どうにかしようよ!」