第2章 後輩の彼女 -瀬見英太-
音羽 side
瀬見さんに手を取られ取り屋上まで来た
『はぁ、はぁ…瀬見、さん、走るの、速い、ですよ…』
瀬見「悪ぃ悪ぃ」
屋上はもちろん誰もいなくて、とても静かだった
瀬見「…黒須さん、俺もうちょい黒須さんと仲良くなりたいんだけど、音羽ちゃんって呼んでもいい?」
『へ?あぁ、別に、いいですよ』
瀬見「ほんと?やった、じゃあさ音羽ちゃん、バレー好き?」
『え?まぁそれはもちろん』
瀬見「じゃあバレーしようぜ、ボールあるから」
そう言うと瀬見さんは出入り具の裏に周り、バレーボール片手に戻ってきた
瀬見「いくよっそれっ」
ポーン ポーン
しばらく無言のままラリーが続く
瀬見「音羽ちゃん上手いな」
『…瀬見さんが私の下手なボールも拾って同じとこに返してくれてるだけですよ』
瀬見「んー、それもあるな」
『否定はしないんですね』
瀬見「やっと笑ったな」
『え?』
思わず帰ってきたボールを掴んでしまう
瀬見「いや、俺この前も今日も泣いてる音羽ちゃんしか見てないからさ、音羽ちゃんは笑ってる方がかわいいよ」
ドキッ
え?何ドキって
瀬見「バレー飽きた?バスケにする?俺たまにここ来るからボール結構置いてんだよねー」
『それたまにじゃないですよね?』
瀬見「あれ、バレた?」
それからバスケもしたしサッカーもした
瀬見さんとスポーツ(?)する時間はとても楽しくて、気づいたら1限終わってた
瀬見「あーさすがに2時間飛ぶのはやめとこうかー」
『ふふっ、そうですね』
瀬見「楽しかった?」
『はい、ありがとうございました』
瀬見「じゃあまた明日とかも昼休みにおいでよ」
『え?でも』
瀬見「俺は音羽ちゃんが来てくれたら嬉しいよ」
それってどういうこと、?
瀬見「あ、もちろん明日からは次のコマもサボろーぜなんて言わないからさ!」
『え、あ、はい』
瀬見「じゃあ戻ろっか!授業頑張ろな」
そう言うと瀬見さんは私の頭をポンポンと撫でた
ドキっ
え?私またドキッとしてる?瀬見さんにときめいてるってこと?いやそれは無いよね