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真珠の涙

第14章 長期任務



翌朝は自然と目が覚めた。
私が眠っている間に呪詛師が近くに来ていたらしいが、陸くんが捕まえて高専に引き渡したとのこと。眠っている間にそんなことがあったなんて…ぐっすり眠っていたのが申し訳ない。

今日も今日とて呪霊を祓う。
何のために?最近、わからなくなってきた。

りこちゃんの件があってがむしゃらに強さを求めてきた。
あの2人に相応しくなれるように。
おこがましいけど背中を守れるように。

私のせいで周りのみんなが寝不足になりながら戦ってる。
私ってみんなの役に立ってるのかな?
ただ守られるだけ。
守る価値のある人間なんだろうか…

ネガティブにならないようにしてきたけど。
ポジティブになってきたとは思うけど。
守ってくれる恋人や友だちがいること、とっても嬉しいけど私も何か返せるようにしないと…

朝ごはんを食べながら、ぼーっと考え事をしてたら

陸「風海?また変なこと考えてんだろ?」

長年一緒にいたから、陸くんは何でもわかっちゃうな…

『ん…大丈夫だよ?みんなに感謝していたところ!こんな私のために近くにいてくれて、ありがたいなって思ってたの』

陸くんと七海くんは少し変な顔をしたけど、歌姫さんは微笑んでくれた。

歌「当たり前でしょ?風海の笑顔見るとホッとするんだから!」

七「こんな私とか言ってると、痛い目に合いますよ?」

陸「そうだよ?風海は守られているだけだと思っているかもしれないけど、十分力もついてきてるし、何よりもみんなを助けてるんじゃないのかな?」

みんなの優しい言葉に励まされて、少し元気がでた。

身支度を整えてから、また任務へ行く。
ひたすら祓っていると、強い呪霊の気配がした。

『なんだか強そうな気配がします!右斜め前の方向に気をつけて!』

そうみんなに伝えたところで呪霊登場!
ひぃぃ〜気持ち悪い!!

長刀を構えて臨戦体制を取ると、なぜか逃げようとする呪霊。
祓わないと!被害が出てからでは遅いから…

陸「連携取っていこう!」

そうだ。みんなで協力しないと。

悟さんがご実家で文献を見つけてくれて、特定の歌を呪力を込めてうたうと声に乗って攻撃できるということがわかった。
悟さんは“呪言師みてぇだな”と笑ってた。呪言師ってなに?って聞いたのは記憶に新しい。
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