第1章 ドフラミンゴの女
まだ10歳の頃、の居た町は海賊に滅ぼされた。
父親は生まれた時から居なかった。
母親は娼婦だった。
生まれを恥じた事はない。
女手一つで子供を育てるのには男に媚びを売るしかないのは幼いながらに理解していた。
母親は、こんな物騒な世間で1人でも無事に夜を過ごせるように床下に部屋を作っていた。
だから私は助かったのだろう。
一夜明けたら当たりは一面焼け野原だった事をよく覚えている。
泣いたし
私一人置いて逝ってしまった母親を恨んだ
でも、どうしようもなかった。
まだ幼い私はガレキの中から食べられるものを探し生きながらえた。
生きる事を諦めた頃、ドフラミンゴに会った。
それは町が滅びて2日後か3日後か…1週間は耐えただろうか。
とにかく幼いには長く感じた。
「生き残りか?」
その声を聞いては意識を手放した。
目が覚めると、目の前には女の子がいた。
「あ!起きた!」
若さま〜!と言って部屋から出ていってしまった。
少しすると、ピンクの羽のコートを羽織った男が部屋に入ってきた。
「起きたか。お前名前は?」
「…!」
名前を言ったつもりだったけれど声が出なかった。
「なるほど…声が出ねぇか。おい!コラソン!」
「…」
今度は黒い羽のコートを羽織った人が入って…
ズベシャ!
転んだ。え?なにも無いよね、そこ。
「なにやってんだ…おい、紙とペンコイツに渡してやれ。文字は書けるな?」
頷いて、紙に名前を書いて見せた。
「か。一応聞いておくが、あの島は海賊にでもやられたか?」
頷くと、そうか、と少し考えてまたこちらに向き直る。
「オレの名前はドンキホーテ・ドフラミンゴ」
これが、私とドフラミンゴとの最初の出会いだった。