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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第19章 アフター・ダンスパーティー


172.

挨拶も短めに、グラスを軽く上げて始まったパーティー。
料理や飲み物など大きな長テーブルに色々と置いてある。テーブルや椅子もところどころにあるけれど、術者の中の老いた人物がそこへと座って従者に食事を取りに行かせてるのが見られる。
まあ、テーブルとかあっても聞いてた通りの基本、立食パーティーって感じみたい。
お酒も出される事からつまみも豊富で肉に魚にチーズ…と、やっぱりカナッペもあるんだ…!とちょっとだけテンションが上がったのは秘密にしたい。小さい頃からの大人になったらやりたいことのひとつ、リッツパーティーがこのような形で叶えられたとは。
……悟に笑われるからぜーったいに言わんとこ。

始まってからは色んな人達と話をした。それはいつもと雰囲気の違うクラスメイト達とこれ美味しい、あれ初めて食べる、といったこのパーティーでしか味わえない物や雰囲気でわいわいとはしゃいだり、先輩たちと去年はどうだった、という話をしたり。

京都校の人であれば、御三家のひとつ加茂家の人も居た。これで御三家との接触コンプリートとなる。確か加茂家といえば血に関する呪術を使うんだって悟から少し前に聞いてたからそういうのも含めて話を詳しく聞きたい所で、加茂との対談中目の前に急に出されたのはワイングラス。

「ハルカ、開けたてのロゼ貰って来たわよ!」
「……またの機会、京都校に遊びにでも来た時に話そう」
『そうお願いします…京都に行く機会があればその時はまた話しましょう、加茂さん』

雰囲気を察し、加茂は真依の側へと行く。その姿を見つつ、私は歌姫からのグラスを受け取って頭を下げて……。

『ありがとうございます!』
「これ、ほんっと美味しいから。おすすめ」
「ハルカに歌姫さん。ふたりとも飲みすぎないようにお願いしますね…」

硝子にもそうは言われてまあ、飲みすぎないようにと心掛けながらも頂いてるんだけど。歌姫の持ってきたロゼがとても飲みやすいのなんのって。
歌姫と硝子とで再び盛り上がる飲み会。悟も傑やら皆の元へと回ってきて、私の側へとやって来た。片手にはソフトドリンクのグラスを持って。
肉料理をフォークで刺しながら、歌姫が思い出したように私に向かう。
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