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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第2章 視界から呪いへの鎹


今まで触れてこなかった先祖とはいえ、ねちねちしている。私にとってはあまりにも知識が無いためにそこまで呪うものかなぁ、状態だ。
そう思いながら、悟が違う書物を手にとってぺらぺらと捲ったページ、そこには家系図が出てきた。ページを跨いでまである家系図。産んだ数が凄まじく、そして死去した数も多く。その末端はついには私だけが記入されている。
言葉を失った。一番目の鎹がもたらした春日という血族は、始めは執拗な呪いから始まっただろうけれどその目的がだんだん増えることとも取れる。
悟はまだまだ、分からない私に説明をしてくれた。

「犠牲になるために特化している……呪いを受ける毎に強くなっていく術式、か…天与呪縛の一種だね」

『天与呪縛??』
「生まれながらに縛りを持った呪術師、デメリットがあるけれどその分強いって事」

何冊もの書物の上部にある、四隅が黄ばんで丸みを出す表紙で、悟はとんとん、と指先で叩いた。
面倒くさそうな顔ではあ、とため息を吐いて。

「これさ、書物ここのおばあちゃんなり龍太郎君が毎日見るモンじゃないなら借りてく?何も分からないハルカには数十分で理解出来るものじゃない。
キミは昨日呪術について初めて知っただろうから、このまま詰め込み続けたら知恵熱出してぶっ倒れちゃうよ」

前傾姿勢で、眉を下げて覗き込んできている。心配してるというよりも小馬鹿にしてる態度なのは明らか。

『あ、私のこと小馬鹿にしてるでしょ。絶対馬鹿にしてる』
「してないしてない、無知はしょうがないよねー」
『それを人は馬鹿にしているって言うんだよ。
というか、もうここを出るって事でしょ?数十分で読めるかって言うのならさ、私じゃなくても理解出来ないって』

悟は服のポケットから携帯端末を取り出して操作し、誰かに連絡を取ろうと片耳に端末を当て始めている。
空いた手で私を緩く指差し、ニッと笑った。

「うん、今からキミを連れて行くって知り合いに連絡して入れる様に手配するね。
場所は呪術高専…東京都立呪術高等専門学校。僕が教師してる学校だよ」
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