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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第5章 "好き"が止まらない!


「──って事で、ハルカから!」
『ん?私、から?自己紹介?』
「そっ!ってか、今回珍しく呼びかけに応じてくれたけれどどうしたの?」

メニューが隣の子から周ってきたので、ドリンクメニューをちらりと見てその子の質問に答えた。

『んと、親としっかり話し合って(拳で)自由に生きて良いって言うからね、こういう出会い(失恋を埋める為だけれど)も良いんじゃないのかなーって。
あ、ハルカです。この子とは短大の同じ科で。少し前は職を転々としてたけど、現在は…専門学校行きながらカウンセラーみたいな事やってます』

呪術に関しては言わないし、言えない。治療だけれど医者の分野でもない。
"また学校行ってんのー?"と違う科の子に驚かれはしたけれど学歴が無いと駄目だし。知識も色々と足りていない。また勉強はキツイけれど結構自分に眠っていた…私だけの呪術。楽しんでいる所もある。新鮮な経験だし。
チャラ男1号が私をじっと見てにやにやとしていた。

「へー…カウンセラー!癒やしてくれんだー?」

『まあ、癒やしというか治療というか…その類。職場バレしない様に詳しくは言えないんだけれど……』
「じゃあさ、試しに俺を癒やしてくんね?この荒んだ心を…さ?」

こういう初対面で良く知り合っても居ないのに馴れ馴れしいのが嫌だっていってんだろ!と、心の中で相手を殴るイメージをして、表面だけははは、と笑った。

『まだまだ助手の段階で未熟でさー…って私の話長くなったから次の人回して良い?』

隣の…と言っても私は端の席。右隣の少し落ち着いた子の肩を軽く触れる。
隣の子がちょっとだけきょとんとして自己紹介を始めた。よし、その間に私はメニューを見よう。
こういう人数の多い場だからこその気遣いか、店に負担を掛けないように誰かがちぎった手帳のフリーページに自分の飲み物を書いていく。
可愛らしい文字は女子のメニューだろうね。カシスオレンジやファジーネーブルが並んでいた。そこにジンジャーハイボールを書き加える。
適当に相槌を打ちながら、私は目の前に座るチャラ男2号に回した。

どうやら本日の合コンでは、五条悟という強烈な男を忘れさせてくれそうな人はここには居ない。そう簡単には見つからないみたいだ。
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