第5章 十番隊との出会い
冬獅郎の謝罪に首を振ると、白哉の視線は美穂子へと向く。
同時に、冬獅郎の視線も白哉から美穂子へと視線を向けられた。
茶色い長い髪を揺らして歩いてくる美穂子は、冬獅郎よりも背が高い。
見た目を見る限り、成人のようだ。
一番隊で一度だけ、今後の処遇のための論議の場に来ていた―…確かにあのときの女性だった。
冬獅郎はすぐ目の前まで歩いてきた美穂子を少し見上げるようにして、口を開いた。
「俺は日番谷冬獅郎。十番隊で隊長を務めている。今回の申し出を受けてくれたこと、感謝する」
「いえ!私に何かできるのなら、及ばずながら頑張ります。これからよろしくお願いします」
美穂子が笑顔を浮かべて頭を下げた。
なるほど、かなり挨拶はできるようだ。
「日番谷隊長。少し、よいか」
「? あぁ。松本、藍野を頼む」
「はーい」