第1章 屋上と横顔
文化祭、当日。
私はミスコンの準備があるので
学校にきて早々にミスコンの控え室にあてがわれた教室にきた。
クラスの出し物にはミスコンが終わってからの合流だ。
自由時間は文化祭が終わる直前のわずかな時間しか取れなそう。
初めての文化祭、いろいろ回ってみたかったが仕方ない。
消太くんのエプロン姿は見られないかなぁ。
これは少し残念だ。
「霞は髪の毛巻かなくてもフワフワだから、ハーフアップにまとめるだけにしておこうか!」
衣装選びから手伝ってくれている友達が
当日のヘアセットも買って出てくれた。
器用に髪型をセットしてくれて
完成!と肩をポンとされた。
「あぁぁ、緊張してきたよぉ〜」
「大丈夫、大丈夫。可愛いし、ドレスも似合ってる!」
友達が励ましてくれる。
外からひざしくんの声が聞こえた。
そろそろ始まるのか。
「そろそろステージ裏行った方がいいね!
あたしは客席で応援してるからね!」
「うん、いろいろありがとう!」
頑張ってね!!と友達が控え室から出て行った。
よし、と鏡の前で気合いを入れてから
控え室を出てステージ裏へ向かった。