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⚔️鬼殺の道標~鬼滅の刃~

第9章 捌 廉雪山







深く暗い

まるで海の底にいるかのようだった

身体は冷たく息苦しい

私を一人にしないで…

誰か私を見つけて…

『っ私を置いていかないで…』

「……っ、ぬな!!って、い!!」

もがく中誰かの声が聞こえる…すると視界に小さな光が見えた

『!』

すると誰かに背中を押され光が大きくなっていく

私はそれを必死に掴むよう手を伸ばした





目を開けると青い瞳が目の前に広がった

視界が少しぼやけている、また涙が溢れていたようだ

顔が遠ざかったと思えば腕の中に吸い込まれた

「っ!良かった…」

冨岡さんだ…抱き締めてくれてるお陰で暖かい

私は生きてると実感した

「…お前まで俺を置いていってしまうのかと思った」

『…ごめんなさい』

「…許さん、このまま大人しくしていろ」

そう言うと抱き締める力が強くなった

冨岡さんはとても良い香りがした

助ける為とは言え初めて男の人に接吻され、その上抱き締められている

(山の頂上で接吻を交わすと死ぬまで幸せに生きていけるのよ)

先程の女性の言葉が木霊する

真実は分からなくとも急に意識してしまった

私の心臓は急に五月蝿くなり必然的に肺は暖まっていった




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