第2章 逆巻の末っ子
図書室に入ると授業中だから、誰も居なくて静かだった。
まぁ流石に居ないよね。
私は、本棚を眺める。
「意外と本あるなぁ。」
私は、適当に本を選んでそれを読み始める。
「……将来の夢、か。」
とった本の中に…主人公の女の子が将来の事を熱く語るシーンがあった。
「"優しくて頼もしい素直な人と結婚したい"…ねぇ。」
結婚か…。
そんな事考えたこともなかった。
私ももう高2。
普通の女子高生なら…恋の1つでもして夢を持ってるもんだよね。
……けど、私は普通じゃない。
ヴァンパイアのなったんだ。
もう、後戻りなんて出来ないし…戻りたいとも思わない。
あんな辛い生活…人間だからする。
そんなの…戻りたいわけない。