第10章 恋人同士
「も…もしもし…?」
周りの迷惑にならないよう、少し声の大きさを下げて電話に出る。
「もしもし?急に電話かけちゃってごめんね?今大丈夫?」
「あ…だ、大丈夫…。」(大丈夫じゃないけど…。)
「良かった。用件伝えたくて…LINEでも良かったんだけど…声聞きたくて。」
「あ…う、嬉しい…です…////」
「フフッ…あのね、今日会えないかなって。」
「あ……今日は…。」
「都合悪い?」
「…すみません…会えても…夜…とかになっちゃいます…。」
「あ…そうなんだ。」
「…」(夜…会いたい…。)
でも…伝えられない…。
「…じゃあ、今日の夜少しだけ会いたい。」
「!…あ…会いたい…!」
「フフッ…良かった。じゃあ…どうしよう…迎え行こうか?」
「あ……友達の家からそのまま行く、電車乗って。」
「了解!来れる時いつでも来て?あと、なんかあったらすぐ連絡して?」
「わかった…!」
「ん、待ってるね、じゃあね。」
「う、うん…!」
「あ!」
「…?」
「大好き。」
その言葉を言い終わった後、すぐに電話が切れた。
「!…//////」
耳が…熱い…。
「ごめんごめん、お待たせ……ん、どした?顔赤いよ?」
「…な…なんもない…/////」
「嘘つき~!何があったの!」
「なんもないって…!」
嬉しかった。