第3章 アタラシイ?
「…聞いて」
「ああ…」
昔の事今の状況を全て話すことにした。今は引きずってはないけれど、話すとなると少し、ほんの少し辛くなる。
そして僕がこうやって単語、長く喋れない理由も話している中にある。これが一番辛かった。そうは言っても覚えていない。この時の記憶が全くない。それも全部話した。
「…よく話してくれた。ありがとう…僕でよければ力になるぞ」
「っ!…ありがと」
「それにしても、記憶がなくていいのか?」
「…ショック、うけた。そのショック、分からない。戻し、たい。」
「僕も手伝うよ。辛いかもしれないが…」
意味ありげな笑みをする。まるでその出来事を知っているかのようだった。