第4章 未来なんて【ジェイ監】※微裏(裏)
「えっと…明日、…ジェ、ジェイド先輩とお泊まりするんですが…」
「……つまり?」
「そ、そういう…感じになった時どうすれば良いかなって…」
「どうすればって何よ。そのままでいればいいじゃない」
「…は、初めてなので……下手とか思われ……」
「あらそう。アタシは別に気にしないけど。トレイは?」
「俺も別に気にしないが」
「だそうよ。」
「…そ、そうですか」
なんとなく心が軽くなってきた。ところで、
「まぁジェイドが慣れてそうだから大丈夫じゃないの」
「…え」
「冗談よ。どうせ明日のこと、誘ったのは向こうでしょ?」
「……」
「え、アンタからなの?案外肉食ね」
「そこまでにしてやれヴィル。2人の事だ」
「…相談はそれだけ?」
「は、はい」
「そう。ならそろそろ帰りなさい。」
そう言ってヴィル先輩は私にある小さな瓶を渡してきた。
「青い瓶は相手を眠らせる毒、緑の毒は記憶を消す毒よ」
「…何に使うんでしょう」
「まぁ無理矢理されそうになって嫌なら使いなさい。いらなかったらアタシに返しに来て」
「ありがとうございます…?」
「良いのよ。ま、せいぜい楽しみなさい」
「ヴィル先輩ぃぃい…!」
「何よ。さっさと帰りなさい。美容に悪いわ」
私はお礼を言ってヴィル先輩の部屋を出ると、ポケットに毒をそっとしまっておいた。