第16章 続・夏祭り
「これは俺の性格の問題だが、あんなに生徒達に構う必要はなかった、と反省している。
すまなかった」
こんなに素直に謝られると、ももう何も言えない。
コクン、と頷いて背中に腕を回す。
「もこれからは他の男に気をつけて欲しい。
不死川に何と言われたかはわからんが、俺にはキミしかいないんだ…」
常日頃の溌剌とした杏寿郎からは考えられない弱々しい声に、胸が締め付けられる。
「ごめんなさい。
わたしだって杏寿郎さんしかいないの。
だから、生徒だってわかってても、わたし以外の女の子と話しているだけで嫌で嫌で…醜い嫉妬なの」
「醜い嫉妬というならそれは俺も同じだ。
愛してるからこそ生まれるものだ」
顔を上げられ、目を合わせる。
初めての喧嘩。
杏寿郎は常に優しかったし、も喧嘩する程怒る様な事が今までなかった2人。
の目から今にも零れ落ちそうな涙を拭われ、優しくキスが落とされる。
「愛してる」
「わたしも愛してます」
何度もキスを交わし、段々深くなる。
「、声を抑えるんだぞ」
「ふ、っ…ん、ここ、で?外じゃ…」
「さっきも言ったが、俺は苛立っている。
悪いが今すぐ抱く」
息も上がり始めた頃、外にもかかわらず性急に求められる。
杏寿郎からぶつけられる苛立ちに押され、少し力を抜いた時にはもう、衿を大きく拡げられ溢れ出た胸の蕾を杏寿郎の舌で嬲られ、同時に浴衣の裾も割られ、手は下着越しに秘部に触れる。
「っ、ふ…」
花火の音を背に、立ったまま事は進んでいく。
声を漏らさぬよう袖口を唇に押し付け、快楽に耐える。
「もうこんなに濡らして…外が良いのか?」
耳を食み意地悪く囁く。
「それとも…不死川に感じたか?」
「違っ!!っああぁぁあ!!」
一気に指を2本差し込み激しく掻き回す。
「んん!っ、ん!や!」
「何が嫌だ。
いつも以上に締め付けるしびちゃびちゃだ。
淫乱め」
いつもとは違うドス黒い杏寿郎に身体は感じてしまう。
これでは本当に淫乱だ。