第9章 過ち
あの日から蓮月は光を失い、刀剣からの距離が出来てしまった。
自分は酷いことをした。そのせいで皆に嫌われた、誰も出陣したくないだろうと。
でも、その思いは蓮月だけで皆は何も、悲しみはあるが前に進む力は強かった。
だが、心を閉ざしてしまった主に何と声を掛けていいか分からずお互い気まずさが出来てしまった。
蓮月からの出陣号令はない。内番も何も言わないため出陣以外は自ら行動していた。
「あのままでは主も皆も本丸も壊れてしまう」
誰かが呟いた。確かにそうだ。動かないと全てが壊れてしまう。
陸奥守「…わしが話してくる…。」
陸奥守が重い腰を上げた。