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【まじっく快斗】【コナン】満月の夜に

第2章 オレはもうぼっちゃまじゃない



「なんかすんごい顔してて怖いんですけど……何かあったの?」


翌朝、教室に入ると頬杖をついて眉間にシワを寄せている快斗が目に入る。


「青子ちゃんのこと考えてるって顔でもなさそうだし…」

「はぁ?青子ぉ?なんっで青子が出てくるんだよ?」

「えっ、だって青子ちゃんと付き合ってるんでしょ?」

「ばっ…青子はただの幼馴染だ!」


なんで青子と…とため息をつく快斗。

まぁ青子ちゃんと付き合ってるかどうかは置いておいて、昨日の夜のことを考えてるんだろうなと思いながら席に座ろうとすると、入口にいたクラスの子に呼ばれた。


「あらー。告白?モテる子は大変だねぇ」

「そんなんじゃないでしょ。あの男の子と話したことないし。それに、そういう誰かさんこそ昨日呼び出されてたじゃん」


ニヤニヤしながらからかってくる美紅にジト目を向け、自分を呼んでいるらしい男の子の元へ向かった。







「で?どーするの、黒羽は?」

「あん?何がだよ」


教室を出ていく礼の姿をじっと目で追っていたこの男。

話しかけると、しれっとした顔で礼から視線をこっちに向けてきた。

さっきまでの眉間のシワはどこへやら。


「大事な幼馴染が知らない男の元に行って不機嫌なのかと思ったんだけど」

「なっ…なに言ってんだ!礼とはそんなんじゃ…」

「ふぅん。私、礼とは言ってないけど。ま、再開した幼馴染が、可愛くて性格も良けりゃあねぇ」

「んなっ… 美紅、オメー嵌めたな!?」


顔を紅くして焦りだす黒羽。


そんな顔で否定してもねぇ…

礼によく話しかけてる割にちょっかいかけるのは青子ちゃんなんだよなぁ。

何?ヘタレなの?


「礼はモテるよ?それに鈍感で、黒羽は青子ちゃんが好きだと思ってるみたいだし。ボケーッとしてたらどっかの馬の骨にもってかれるよ」

「馬の骨ってオメー…はぁ。わぁーってるよ」


最後まで否定するのかと思いきや、礼が好きと認めたような返事をしてきた黒羽に少し驚く。

本人には言えないけど、周りには特段隠さないタイプ?

これは、礼の方をなんとかしなきゃか…


黒羽をふっかけるよりそっちの方が骨が折れそう…と想像してため息を吐いた。
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