第23章 バレンタインデー

クッキーのあら熱を取らないと袋詰め出来ないので、一度部屋に戻って一眠りすることにして、隣の近侍部屋で寝ている兼さんを起こさないようにそーっと部屋に戻り眠りについた。

　…

　…

　ブーブー


アラームのバイブが鳴る。時刻は4時。
身支度を整えてから、厨に向かった。

まず始めに大倶利伽羅さんのガトーショコラに粉砂糖をふり、箱にいれる。そして朝餉当番さんが来ないうちに終わらせないといけないので、手際よく袋にクッキーを詰めていく。

はあ…
なんとか全刀剣分詰め終わった。すごい量だ。
時刻は5時前。そろそろ当番さんが来てしまうので、食料庫にクッキーを移動させた。朝餉の前にもう一眠りしようとガトーショコラを持って自室に戻り、ベッドに倒れ込む。

ね、眠い…


　…

　…


　ブーブー

再びアラームのバイブ音。
眠くて堪らないけど皆にクッキーを配りたいので、兼さんに伝えてからいつもより早めに広間に向かっていたら「主、おはようございます」と長谷部に声をかけられた。


「長谷部おはよう」

「主？お疲れですか？」

「大丈夫だよ長谷部。そうだ、後でクッキー配るの手伝って貰っていいかな？」

「主命とあらば、喜んで！」