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【FHQ】勇者の物語

第2章 第2の故郷


「おー!お前らか!雪ヶ丘からの難民ってのは!」
「おいタナカ!こいつらは難民じゃない!」
「すんません!ダイチさん!」

タナカと呼ばれた坊主のお兄さんは、俺とアオネさんに手を差し出した。
握手かな?

「俺はタナカ リュウノスケだ!よろしくな、ヒナタ!アオネ!」
「はい!よろしくお願いします!」

俺はタナカさんの手を握り返した。アオネさんは会釈した。

すると、タナカさんの背後からもう1人出てきた。ここにいる大人の中で一番小柄な髪の逆立ったお兄さん。

「俺はニシノヤ ユウってんだ!よろしくな!」
「はい!よろしくお願いします!」
「そうだお前ら、下の名前は何て言うんだ?」
「俺はショウヨウです!アオネさんはタカノブです!」
「ショウヨウとタカノブな!よーし覚えたぞ!」

ニシノヤさんは、にししと笑った。

サワムラさん、スガワラさん、タナカさん、ニシノヤさんは俺とアオネさんの近くのテーブルに座る。
ヤチさんの料理ができるまで、烏野村について色んな事を聞いた。

ここで俺は、広場で見たアレについて聞いてみたけど

「広場で焼け跡を見たんですが、何かあったんですか?」

食堂が静まり返った。厨房から鍋の音が聞こえる。

サワムラさんは重い口を開けた。

「あー、アレなー…………やっぱり見ていたか」

聞いてはダメだったのだろうか。

「なんか、ごめんなさい」
「いや、ヒナタは悪くないよ。……俺が教える」

スガワラさんは俺に体を向ける。

「つい2週間前の事だ」

スガワラさんはゆっくりと話す。

「この村で、魔女狩りがあったんだ」



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