• テキストサイズ

また、恋してくれますか。

第18章 〜輪廻〜


『つい、カッとしちゃって、私の7年間の想いを
馬鹿にされる筋合いはない!もう二度会いたい
なんて思わなくてすむ・・・的なことを言って
帰ってきちゃって・・・呆気なく終了した。
もう、気まずくて、小田総合病院には行けない
ハハハ・・・ハッー』とテーブルにこてん
と倒れる詩織。

『しぃちゃん・・しぃちゃんはそれで
良かったの?』と、切なそうな顔をする
桜奈に

『うーん、逆切れは大人気なかったかなぁとは
思うけど、でも、後悔より長い片想いから
開放されてスッキリしてるのかなぁ。
理想に現実が叶うはずないからさ。
それをちゃんと、分らせてもらった
感じかな。

私が勝手に思い描いていた理想のお兄さんとは
違った。当たり前だよね。だってお兄さんの
ことは、何にも知らないんだもん。』

『まぁ、確かにそうだよね。』

『でしょ?それでも、好きって思ったんだよ。
あの日、自分を助けてくれたヒーローには
違いなかった。そのあとも、悪夢から何度も
救ってもらった。憧れで、心の支えみたいな
もんでさ・・・でも、私が恋したのは
あの日のお兄さんであって、今の先生じゃない。
それは分かった。

でもさ、もう少し、こう、爽やかな?
素敵な?終わり方があるじゃない?
それなのに逆切れで終わるって・・・
逆切れだよ?仁王立ちで、指差してだよ?
もうやだ、お嫁行けない・・・』
と、顔を両手で覆い嘆く詩織。
/ 978ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp