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また、恋してくれますか。

第18章 〜輪廻〜


それから、家康はこんこんと眠り続けた。
時折、おでこに当てられる手の感触に
ホッとしてはまた眠る。

桜奈と千里は、交代で家康の様子を
見にきては、汗を拭き取ったり、冷却シートや
保冷剤を交換したりしながら看病を
続けた。

熱で身体中が軋むような辛さはあったが
見守られている安心感で満たされたる家康。
この安心感の中でずっと前に微睡んで
いたい気になった。

次の日、すっかり熱が落ちつき
身体の怠さは少し残っているものの
体調は、ほぼ回復をしたと思った。

シャワーを浴びに一階に降りて行くと
鷹介に声をかけられた。

『おはよう家康君。体調はもういいのかい?
無理させて、申し訳無かったね。』

『おはようございます。
こちらこそ、ご迷惑おかけして
すみません。熱も下がって、体調は戻りました。
一晩中、おばさんと桜奈ちゃんに看病して
もらったお陰です』と、ペコッと頭を下げた。

『いや、お礼を言うのはこっちだよ。
我が家の娘二人共、家康君にはお世話に
なってしまって。でも、体調良くなったなら
良かったよ。』と安堵した表情の鷹介。

『昨日も栞のお見舞いの帰りに
あんみつをご馳走になったって、嬉しそうに
話てたよ。いつも、すまないね』と
優しげに微笑む鷹介だった。
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