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また、恋してくれますか。

第13章 〜真実〜


そんなやりとりをしながら二人は
同じ事を思っていた。

(きっと、(俺とは)(私とは)一緒に
出かけたくないだろう)と。

『せっかく、予約したし
とりあえず、小野寺さんの都合聞いて
みてから、行くか行かないか決めれば
いいよ。都合悪ければ、一人ででも・・・
流石に一人は、嫌だよね・・・』と
言葉に詰まる家康。

『じゃ、しぃちゃんに聞くだけ
聞いてみますね!』

『うん、分かったらまた教えて』

こくっと頷く桜奈。

そして、会話は終わり
無情にドアは閉められていった。

これまで見てきた、どの桜奈とも
違った。一時、距離を置かれたと
思った時もあったが、今日は何かが違う。
そんな直感だけが、働いた。

あんなに、表情がくるくる変わり、天然っぷりを
炸裂したり、何より花がほころぶように
ふわりと笑う愛くるしい桜奈の笑顔を
自分は、二度と目にすることはできないかも
知れない。そんな予感がした。

自室に戻り、ベッドに倒れ込む家康。
(付き合うなら、距離取られて当然か。
相手だって、一緒に住んでることは
知ってるだろうし、心配だし、嫉妬もするよな。
けど、よりによってアイツかよ。
何か、無性に腹が立つ。反りが合わない
って断言できる・・どんな奴かは
詳しく知らないけどさ・・・

それにしたって、こんなにダメージ
受けるとはな・・・いつの間にか
自分が一番近くにいる男だって
自惚れてたんだな俺・・・)

仰向けで、腕で目を覆いながら
ため息をつく家康だった。
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