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リヴァイがおさななじみな話

第1章 1


しかし、彼女の懸命な努力が実を結んだのか、これ以上ここでうるさくされるのが嫌だったのかは分からないが、青年、リヴァイは唐突にドアから手を離した。
なんの構えもなく手を離された彼女はドアごと体を重力に引っ張られて、そのまま尻餅をついてしまった。
チャックが開いていたのか、持っていた鞄の中身がそこらに散らばった。
リヴァイの住む部屋の前の廊下まで、大学の課題のプリントや、一緒に入れていた筆記用具までもが飛び散ってしまった。
「…い、ったぁ…」
「…拾え」
「へ?」
「飛び散った物を今すぐに拾え」
「と、飛び散ったもの…?」
彼女は辺りを見渡すと、「わぁ!?」
と、驚いた様子を見せ、立ち上がらずにそこらを四つん這いになって物を拾い集め出した。
その姿を腕を組んで見ていたリヴァイは、はぁ、と大きなため息を吐きだし、彼女と一緒に散乱する物を拾い出した。
「あっリヴァイ、ありがとー」
「……お前には早く帰ってもらいたいからな」
「えぇ!だから手伝ってんの!?ひどいっ」
「…うるせえ。さっさと拾え」
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