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【銀魂】 ねこの恋

第6章 桜吹雪の奥に見た背中(土方)



今日は毎年恒例、真選組のみんなでお花見の日。ここでお世話になり始めて約1年。この会に参加するのは初めてだ。去年は万事屋の皆とも合流して結果的に大騒ぎになって終わったと聞き、参加したいと思ったので今年は副長に直談判をして無事に許可を得た。

そしてそんな厳しい副長と恋人関係になったのはつい最近の話。他の隊士の皆には内緒にしろと言われているので、誰にも話していない。副長に恋人が出来たなんて事実を皆が知ったら隊の秩序が乱れるとかどうとか言っていた。私もその話を聞いて納得したので、分かりましたとは言ったけれど、恋人らしいことなんかまだ何もしていないので正直不満と不安が爆発しそうだ。今日のお花見で少しでも話せるといいな、と思いながらも先頭を歩く副長の隣に並ぶことは出来ず、一番後ろを歩いている。

副長がどうとかは抜きにして、今日のお花見がとても楽しみだったのは本当のこと。その証拠に、ついお弁当を作りすぎてしまった。完成を見た局長は

「ありがとうな!」

といつも通り豪快に笑っていたけれど、沖田さんには

「誰がこんなに食うんでィ」

と言われたので、やっぱり作りすぎたのだと思う。
ずっしりと重みのある重箱を原田さんに協力して持ってもらいながら公園へと向かったのだ。

既に山崎さんが場所取りをしていてくれたらしく、指定の位置に何人かの隊士がブルーシートを広げ、お花見の準備・・・というかお酒の準備をし始めた。局長の乾杯の音頭まではまだ少しありそうなので、お弁当だけ用意して先にお手洗いに向かうことにした。

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