第3章 ハニー・ナースコール②
そしてついに、例の日がやってきた。
食事はディナーにしてもらい、ホテルが多い場所にしてもらった。服もセクシーなものを選んだ。準備万端だ。
無事、食事を終え、ホテル街を歩く。
しかし、高杉はあたりさわりのない会話しかせず、ホテル街をこのまま抜けてしまいそうな雰囲気を感じた七七七は、とっさに酔いがまわってきたと嘘をついた。
高杉はうろたえながらも、近くのホテルへと案内する。
シャワーも浴び、七七七は大胆にもバスローブで登場。
しかし、高杉はなかなか行動にうつらない。
(本当に高杉さんは淫魔なのかな…。)
ここまでしてなかなか食いついてこない淫魔が多くの人間を襲うとはどうしても考えにくかったが…。
(確かめない訳にはいかないのよね…。)
今の手がかりは高杉しかいない。このチャンスを逃してはならないのだ。
七七七は、恥ずかしさをこらえて、高杉へと迫る。
「た、高杉さん…私…」
「麻倉さん…そんなに近寄られると僕…」
顔を真っ赤にする高杉。七七七は、意を決して、夢野に教わった誘い方で彼を誘う。
そっと手を重ね、彼のうつむく顔を真っ直ぐに見つめる。