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出水と太刀川さんと風間さんに挟まれる話。【ワートリ】

第7章 第7話


「…太刀川さん、なんでこんなに早起きなんすか?」

リビングを見たらでっかくあくびをする太刀川さんに出くわした。

今日は何も予定は聞いてないんだけど。

「そりゃお前のためだよ」

「…はあ?」

太刀川さんが指でテーブルの方を指すので見てみると、うまそうなサインドウィッチが皿に並べられていた。

うっうまそう…。

めんどくさかったから朝飯は抜こうと思ってたんだが助かった!

…だが……………。

「ん?なんだよその目は」

パチクリと不思議そうに俺を見る。

「…何か企んでるんじゃないでしょうね」

太刀川さんが自分の睡眠時間を削ってまで俺のために何かするなんてありえない。

失礼とかいうレベルじゃなく、これはガチ。

「ひっで〜野郎だな〜相変わらず。そんなんだとマミアちゃんにまで愛想尽かされるぞ」

「………だって太刀川さん胡散臭いんですもん」

「…まあ、深い意味はねぇさ。お前が学校で退屈してる間に俺はしたいことをする。その礼だよ」

「…したいこと?礼?」

「まあ今日帰るまで期待しとけよ。武勇伝は語ってやるからさっ!」

と言って太刀川さんは俺の背中をバシッと叩いた。

そしてまた大きなあくびをして自室へ戻っていった。

…また寝るのか?

……謎だ。

にしても、俺が学校でいないときにすることってなんだ…?

…………………あ、もしかして日向に会うとか?

太刀川さんは日向が監視役になってることを知らないから本部か、それか家に行くつもりなんだろう。

「………バッカで」

一日中日向と一緒にいるのは俺だっつーの。

俺は若干の優越感に浸りながらサンドウィッチを咀嚼していった。

うまい。
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