第3章 嫉妬
北斗と付き合い出して1ヵ月が経った時だった。
スバルは新しい感情を抱いた。
「なぁ、氷鷹、ここ分かるか?」
クラスメイトに勉強をホッケ〜が教えていた。
「あー、ここはだな…」
真面目に相手が分かるように教えるホッケ〜。いつもの光景だ、テスト前なんて特に。
でも俺はなぜだかイライラした。
「あー!なるほどな!さんきゅ!」
「あぁ」
安心し微笑むホッケ〜。なんで俺以外にもそんな表情見せるの…?
「明星?」
立ち尽くす俺の目の前にいたホッケ〜に気づき俺は思わず大声を上げて驚いた。
「おい、うるさい。なにそんな驚いてんだよ」
「ごめん!だってホッケ〜がいきなり目の前にいたからさ〜」
「ぼーっとしてお前らしくないぞ、テスト前なんだからしっかりしろ」
「大丈夫✩俺は優秀だから!」
「自分で言うなアホ」
「そうそう!勉強しなくてもできないものはできない!」
と、俺とホッケ〜の間に入って話すウッキ〜
「遊木、お前はちゃんと勉強しろ、しなさすぎる」
「え〜、だって全然分かんないんだもん!」
いつもの光景…いつもの光景なのにウッキ〜がホッケ〜と2人で話しているのが気に食わない。
「明星君ってば俺とアホコンビ組んでるのにどうして勉強では成績がいいのさー!」
「…!聞いてれば分かるだろ?」
「はぁ…、遊木、分からないところがあればできる限り分かるように教える。少しは努力しろ」
「うう…飛鷹君…」
「……!」
は?ダメだよそんなの。俺のホッケ〜だよ。
「俺も教えるよウッキ〜!一緒に頑張ろう✩」
「明星君…!!」
ホッケ〜と2人きりなんて許さない…。ホッケ〜は俺の。勝手に取るな…。
「ほぉ〜?明星、いい所あるじゃないか」
「へへ✩」
俺を褒めるホッケ〜、そう、もっと俺を見て。
そしてテストが終了し、テストが返ってきた。
テスト期間はホッケ〜と2人きりにならないよう、分からないところは俺が全部教えた。
「明星君!明星君のおかげでいい点数取れたよ!こんな点数初めて!脱最下位!」
「よかったな!ウッキ〜!」
「あ、飛鷹君もありがとう!」
「あぁ」
え?ホッケ〜?どうして?2人きりにならないようにしたはず…。だってウッキ〜がホッケ〜に教えてもらうとこなんて見てないし…
「飛鷹君、教え方上手いよね〜、もちろん、明星君も