第6章 接近戦
「不二先輩…今日学校で習ったところなんですけど、イマイチよくわからなくて…教えてもらえますか?」
羅夢音は今日の数学の授業で習ったところを不二に聞いた。
二人は窓際の席に座り、勉強を始めた。
「この数字をこうして…」
「こうすると、こうなるから…」
「だから答えは…」
不二は羅夢音に説明をしていた。
しかし、羅夢音の耳には入っていなかった。
…不二先輩…顔近い…
なんか温かくて…安心する…
どうしよ…なんかドキドキがとまんない…
「羅夢音ちゃん、聞いてた?」
不二は笑いながら言った。
羅夢音の耳にはさっきの説明は1つも入っていない。
「ご、ごめんなさい…」
ふ、不二先輩に見とれてたなんて口が裂けても言えないよ…