第2章 不思議な日
「(朝から人の前でイチャイチャするなよ……本当調子くるう……)」
菊丸はリョーマのことをにらんだ。すると……リョーマも菊丸を見ていた。
そんなリョーマは、勝ち誇ったかのような笑顔だった。
……すでに、この二人の間では、闘いが始まっているようだ。
学校に着くまでのあいだ、
リョーマと菊丸が仲良く話すことは無かった。
ー学校ー
昇降口に入ると、毎日あること、それが……
「おはよう、リョーマくん♪」
クラスの女子がリョーマの周りに集まって、
「おはよう。」の言葉で埋めつくされること。
そして、羅夢音の周りにも人が集まる。
羅夢音もリョーマも身動きが取れない。
やっとのことで教室にたどり着く。
いつものことだ。
リョーマと羅夢音は、席が隣同士。
いつも無茶をする羅夢音をリョーマが止める。
特に体育の授業は危ない。羅夢音は1つのことに夢中になると、周りが見えなくなってしまう。
だから、リョーマはいつも羅夢音のことを見守っていなければならない。