第12章 過去
*明希視点
進さんは僕の知らない所でずっと、僕を見守ってくれてたんだ。
勿論、僕が病んでた時の姿も見てた訳だけど、それでも離れずいてくれた事は凄く嬉しい。
"進さんは僕の事妹みたいに思ってたの?"
〖ううん。思ってない〗
"じゃあ、進さんの言う特別ってどういう事?"
〖明希が好きって事だよ〗
"僕が…好き…?"
〖そうじゃなかったら施設に行ったり、黒トリガーになってまで明希を守ろうとして無いと思う。こんな姿になって、もう見えなくなってから言うことじゃないけど、俺は明希が好きだった。こんなズルいやつでごめん〗
"ほんとだよ…僕も…進さんの事好きだったのに…言えなくてすっごく後悔して泣きじゃくって忘れたと思ってたのに…"
ズルいよ
♢♢
*迅視点
明希が眠って10日目。
ボスに伝えてから未来が変わらなくなった。でも、見える量は増えた。白く光る何かが小南だけじゃなくて俺や風間さん、レイジさんにも話しかけてる。どういうメンツだ?何が関わってるんだ?まだまだわからない事だらけだけど、奥で静かに眠っている明希を見るに、大事には至らないらしい。
ねぇ、明希。俺じゃ頼りないかな?俺じゃ明希の帰る場所になれないかな?早く目覚めてよ…明希。
♢♢
*小佐野視点
私「いずみん?何してんの?」
自販機の影でコソコソしてるいずみんを見つけて話しかける。
出「うぉっ!なんだ小佐野か。何と言われても…」
私「何?言えないようないやらしい事でもやってるの〜?」
出「いや、そう言うんじゃないけど」
私「けど?」
出「小佐野ならいいか…」
何がいいのか知らないが話してくれるようだ。
私「しおりんがね〜。そりゃ怪しい」
出「だろ?だから俺達が探してるんだが一向に手掛かりが掴めなくてな…」
私「私も明希探し手伝うよ。最近明希不足だったし、諏訪さんにも手伝ってもらうよ」
出「助かる。何か情報が見つかったら三輪か俺に知らせてくれ」
私「りょうかーい」
いずみんと別れて隊室に戻り、諏訪さんに事情を説明する。
小佐「諏訪さーん。明希探し手伝って」
諏「もうそんなに来てねぇのか。しかも玉狛絡み...面白ぇ風間も誘ってやらぁ」
小佐「わー諏訪さん悪い顔ー」
諏「あぁ!?うっせぇよ!」
明希、諏訪隊(うち)の隊長も手伝ってくれるんだから、早く出てきてね。