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【銀魂】柳生家の忍者【男主 原作沿い】

第16章 ドライバー編(原作沿い)



(退視点)




「……結局…誰も辞表出しに来なかったね。」


「そりゃあ、あんな熱い演説聞かされちゃ
辞表出しに行けないでしょ。」


「あ…熱い演説………。」


「勿論、良い意味でだよ?」

夜、人員配置の表を出しながら
俺と澪は表と睨めっこをしていた。


澪は今朝の事を
悔やんでるみたいだったけど、
俺達は澪の言葉を
心に留めたのだと思う。


怒りを露わにしたオーラとその気迫は、
一瞬鬼の副長を思い出させるように怖い。

それでいて言葉は真っ直ぐ透き通って、
一点を見つめていた。


バラバラになりかけていた
俺達の心をまとめるには十分だったのだ。


でも、一つだけ気になることがある。
俺はそれを本人に対して口を開く。


「……ねぇ、澪。この際聞くけどさ。」


「……何?」


「澪って本当に
攘夷戦争に参加してたんだよね?」


「…うん。そうだよ。」


「でも…その、書類に載ってないんだよ。
どこにも、君の名前が。」


「あー…」


澪は少し黙って、
腕を組んで考える。

もしここで嘘をつくようだったら、
真選組局長として任せては
おけないぞ。

……どうだろうか。




「…載っていないと思うよ。
俺、まだ子どもだったし。」

「…そうだとしても、名前がないのは
おかしくない?」

「うーん………俺ね、護られてたんだ。
敵からも、仲間からも。」


「………仲間からも?」

敵から護られていたならともかく、
仲間から護られていたなんて聞いたことがない

攘夷志士は、それぞれ鬼兵隊やらなんやらの
部隊はいくつかあるものの、
基本的に仲間として戦っていたハズだ。

それなのに、仲間からも護るって…
澪はシークレットな存在だったのか?




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