第10章 もう、良いんだよ…

｢それなら良かった」

俺はそう言って…

―ちゅう―

「なっ///」

ここが道端だって事もお構いなしに
俺は春野の…
いや、華菜の頬にキスをした。

｢そろそろ、俺に話してくれないかァ？」

「先生…」

「俺はお前を守りたいんだよ」

「それは…"先生"として？ それとも…」

「"好きな男"としてだよ」

「ッ///」

「春野は俺のこと嫌いかァ？」

「…"先生"は…みんな大嫌い…」

「そっか…」

「でも…貴方だけは…違う…私は貴方なら信じられそう…貴方なら私を裏切らないって、そう、思ってる…」

｢そっか」

｢先生…私、銀八先生が好きです…私の話を聞いて…くれますか…？｣

｢あァ｣
「…信じて、くれますか…?」
「あァ」
「ありがとう…ございます…」

そう言って華菜は
俺に今まであったこと全て、
話してくれた。