第6章 2人の距離 6
キッチンで色々作っていると由梨が帰って来て覗きに来た
「あ、お帰り。腹減ったろ。今日は俺が当番」
作ったものの説明をすると嬉しそうに、お腹空いちゃいました。と食器を運ぶ
食べる時も頗る嬉しそうで、たまにはこんなんも良いかなー。と考える
食後は由梨の後に風呂に入りリビングで寛いでいる由梨の横に座り、髪乾かして〜。と言うと、ご飯のお礼です。と言ってしっかりめにブローしてくれた
「俺このまま仕事行ったら喜ばれるな。」
由梨の広げていた鏡を覗きこみながらそう言うと、和さん寝癖凄いですからね。と思い出し笑いしている
「二宮和也と寝癖はワンセットだから。」
ニコっと笑って言うとフフッとまた笑う由梨
よかった
前の彼に会って正直疲れ切って帰ってくるだろうと思ったけどそうでもなくて
寝室に移りベッドで2人で横になって携帯を弄っていたら、輝さんからメール来ましたよ。と由梨の携帯を渡されたので輝に返事を適当に返す
「そういえば。どうしてそんな展開に?」
不思議そうに聞く由梨に、そーだなー。と言いながら携帯を棚に置きぎゅっと抱きしめた
「ライバルの顔見たかった」
そう言ってフフッと笑うと、もう昔の話ですよ。と返してくる
「あとはなんとなく面白そうだったから」
実際はこっちが本心
もうすでに面白要素でてたし
「今日は。ありがとうございました」
急にお礼を言われ最初なんのことかわからなかったが直ぐに輝との電話を思い出し、いえいえ。と笑った
「今日は由梨頑張ったからなー。なんかご褒美あげないとなー。何にしようか?」
そう言ってワザとらしくニヤニヤした
「嵐のライブチケットでもあげようか?」
まだニヤニヤして言うと、遠慮します。と断られた
「それよりも!…ご褒美ならこれ、くれませんか?」
そう言って唇に指を当ててくる
ふざけているのかフフッと笑う由梨
「そんなのさ、言われなくても」
唇に当てられていた手をそっと握りキスする
それはどんだけしたって足りなくて
段々制御が効かなくなる
啄ばむように顎から首の方までキスすると、んっ。と反応する由梨
そんな声出さないでよ
由梨の声一つで身体が熱くなるのが分かる