第1章 イマドキ女子のとある事情。
「俺はお前みたいになりたくないからな……」
食後のアイスを食べながら、ひとりベッドの上で呟いてみる。でもやっぱり、意味がいまいち分からない。
「愛想がないのは、私みたいになりたくないから」
ってことだよね?
ってことは……
「私が愛想振りまいてるってこと……」
あーなるほど、そういうことか。
意味が分かったことにより、更にいらいらとしたものが体の奥から湧き出てくる。
「…………」
でも、たぶん当たってる。
いや、絶対に当たってる。
だから的を得た言葉を言われて、こんなにもいらいらするし、腹が立つ。気に食わないし、どっからどう聞いても嫌味だけど、エレンの言葉は正しいことを言ってると思う。
「でも私にだって……事情がある」
だから、仕方がないじゃない。
エレン。
あんたに私は分からない。
私とあんたは違うんだよ。