第16章 すなどけい
潤の瞳からポロポロと涙が零れ落ちる。
M 「雅紀・・お願い・・俺を好きになって」
「潤・・俺は・・」
M 「もう・・翔くんは諦めて・・俺にしてよ」
俺たちは同じ人に思いを寄せていた。いつもあの人を目で追っていると、潤もその人を見ていることに気が付いた。
でも俺たちはライバルにすらなれなかったんだ、あの人には恋人がいるから。
ある日2人でベロベロになるまで飲んで、気が付いたら潤のマンションで潤を抱いていた。
俺たちは互いの傷を舐め合っていただけ・・。
いや、いつからか潤の気持ちはあの人から俺に向いていた。