第3章 出会い2
「ええ、そうです。あの左右目の色が違う人です。」
(待って、心の声、読まれた...!?)
さらりと当てられ、さらに不安を煽られてしまう。
「とにかく、あなたとはここで一旦別れることになります。」
(ええっ!いや、まあ、佐助さんに迷惑かけるわけにはいかないけど...。ここに放置はちょっと...。)
「安心して下さい。この音からするとおそらくあの方達ですから。」
(いや、『あの方達』って言われても!知らないし!)
驚きと恐怖で声が出ない。
パカラッ、パカラッ!
徐々に音が近づいてくる。
「っ、すみません。本当にもう行かないと。」
そう言うと佐助さんはどこからか出てきた馬に飛び乗り、
「必ず、会いに行きます。ですから、待っていてください。」
と、言い残し馬を走らせ行ってしまった。
(ええ...。ど、どうしよう。)
そう思った瞬間。
「...おい。」
(...え?)
背後から声をかけられた。