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真選組監察方山崎退と女中のラブストーリー

第2章 契





私はカレンさんの言葉を胸に

また厠の前に戻ってきた。



スーハースーハーー深呼吸をする。



(そのうち慣れるよね…)




そう自分に言い聞かせて厠のドアをノックしようと手を伸ばす




みわ
「よし………がんばろう!」










「頑張らなくて良いよ。」









これから頑張ろうとしている私に向かって、

誰かがそう言ってきた。






みわ
「…?」






声のした方に視線を移す







「最初から頑張り過ぎると続かないからね、何事も。」







片手にバドミントンのラケットを握った隊士さんが立っていた。








「俺、頑張り過ぎるとミスしたり仕事の質が落ちたりするから…

ほらみてコレ。」









隊士さんは片手で持っていたバドミントンのラケットを私に見せた。









みわ
「ラケット…」










「これ使って暇さえあれば素振りしたり…

最近はカバディしたりね、少しだけ力抜いてみたら

不思議なくらい仕事の質がよくなってさ。

あ、いや、サボってるわけじゃなくて、あくまで息抜きっていうか…」







みわ
「ふふっ……分かってます。」







「…ははは……」







みわ
「ふふっ…」







「俺、山崎、山崎退…

あっ!!!!やべっ、副長だ!!

そろそろ行かなきゃ…」






みわ
「はい。」





なんだか相手もニコニコしていたから、

私も自然にニコニコしていた。






山崎
「…佐藤さんて笑うと凄く印象変わるんだね!

絶対そっちの方が良いよ。」







みわ
「え…///」











そう言うと足早に立ち去った山崎さん。











彼から教えてもらった事は、とても大切な気がした…




(……カバディってなんだろう気になるなぁ…)









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