第3章 変わる日常
机に向き直り、カレーパンを見つめ目を輝かせる。
「カレー…!」
そういえば、好きなんだっけ、カレー。
少し幼く見える影山くん、
ちょっとかわいい。
すぐ袋から出してガツガツかぶりつく姿は、なんか野生の動物っぽかった。
私もひかりの方に向き直り、カットパインを口に運びながら考える。
昨日の今日で、こんなに変わるなんて。
少しずつ変わり始める私の日常
それを実感して、喜びを感じた。
「遥、それいっこちょーだい」
サッとパインを取ってガッと口に放り込む。
『私のパイン〜!!!』
あはは、と笑うひかり。
こんな他愛のない会話さえ、楽しく感じた。