第7章 初任務-ただいまとおかえり。そして。-
「ふふっ。そんなに喜んでくれるとは思いませんでした。」
「だってすごく久しぶりなんです!お祭りとか、誰かと一緒にお出かけとか…。早く怪我治らないかなぁ…。」
「早く怪我を治すためにも今日はもう寝ましょう。今、夜中の12時です。」
ウォーカーさんに時間を言われてビックリする。
「えっ、もうそんな時間ですか?」
「はい。ですので、ほらもう寝てください。」
とウォーカーさんが掛け布団をかけてくれる。
「ま、待ってください。私まだお風呂に入っていません…。」
お風呂に入らず寝るなんて女子としてどうかと思うし、絶対汗臭い!!
「大丈夫です。ここのおかみさんに体拭いてもらっていますので。あ、僕はもちろんなにもしてないですよ!流石に傷だらけの体でお風呂にはいるとすごく染みて痛いと思うので…。」
ウォーカーさんの何気ない優しさにきゅんとする。
そうだよね…。こんな傷だらけの体でお風呂にはいると染みて痛くて入れないよね…。
「少し気持ち悪いと思いますが我慢してください。」
にこりと優しい笑顔で言われると、なにも言えなくなる。
こくり、と頷いて素直にベッドに潜り込む。
「おやすみなさい。」
「お、おやすみなさい。」
私がそう言うとウォーカーさんも私の隣にあるもうひとつのベッドに入った。
なんか、隣でウォーカーさんが寝てるって思うとちょっと緊張する…。隣のベッドまで距離はあるはずなのに。
気を取られてちゃだめだ!早く寝ないと。
早く怪我、治りますように。
そう願いながら目を閉じた。